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【卒業生コラム】「ベトナムで奮闘中です!」

白井 実穂子(2020年卒・10期生)

こんにちは!BICゼミ10期生の白井実穂子です!

現在私は、会社を休職し青年海外協力隊(JICA: 国際協力機構の派遣事業)の一員としてベトナムのゲアン省で活動をしています。学生時代から国際協力に関心があり、バングラデシュのロヒンギャ難民キャンプやタイのクロントイスラムを訪れたり、JICAの東ティモール事務所でインターンをしたりしていました。ゼミ論文の執筆時も、“人の移動” や “ナショナリズム” というキーワードのもと、ロンドンにあるバングラデシュ系移民の集住地域にて実地調査を行いました(愛子先生にはよく叱咤激励されました笑)。

ベトナムと聞くと、そこそこ発展しているという印象を持っている人が多いと思います。旅行先としても手軽で観光地が多く、ベトナムを訪れたことがある人も多いのではないでしょうか。

たしかに、ハノイやホーチミンには高層ビルが立ち並び、インフラも整備され、日本とほぼ変わらない生活を送ることができます。一方で、地方都市や農村地帯は都市部の発展から大きく取り残され、広がる格差が社会問題となっています。私の住むゲアン省は、平均月収が3万円ほどでベトナムの中で最も貧しい地域の1つです。さらに、省内の人口の7割が農業従事者で、中には現金収入がほとんどない農民たちも存在します。

私は、ゲアン省の農業農村開発局にてゲアン省の特産品のマーケティングを行い、農民たちの現金収入につなげる活動を行っています。活動には生産者訪問も含まれており、最貧地域の農民たちの暮らしも目の当たりにします。電気も水道もない、牛や鶏、山羊やカエル、犬たちとの自給自足の生活です。私にはそうした生活を安易に価値判断することはできません。何が豊かさの本質か、というのも難しい点です。それでも、そこで暮らす住民のリアルを知り、彼らがより良い生活を送ることができるよう努めるのが私の使命です。

私の配属先は、ベトナムの人民委員会の組織の1つです。つまり、私は今ベトナムの公務員という立場を与えられています。企業駐在とは全く別の、そしてきっと企業駐在よりも稀有な海外体験をさせていただいています。言語はベトナム語オンリーですし、毎日が異文化との衝突で、正直しんどいことも多いです。でも、ベトナム人の文化・社会にどっぷり浸かり、彼らの中で少数派として生活していく中でしか得られないものもあると思います。まだまだ活動は始まったばかりで、どのように実を結ぶのか結ばないのか想像もつきませんが、自分にできることをコツコツとやっていこうと思っています。

ベトナムに来られる機会があって、農村の生活や古き良き時代のベトナムを感じてみたい!という方は、ガイドブックに載っている観光地から少し外れてローカルを体験してみるのも、おススメです◎ そして、海外に出たいと思っている方、協力隊という選択肢もぜひ一度検討してみてください!きっと、自分の世界が大きく広がると思います!

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