イギリス便り001「コロナ禍のイギリス」

2021年10月――とうとうイギリスにやってきました。2020年3月初頭、オーストリアのウィーンに降り立った私は、コロナウィルスがヨーロッパ大陸を猛スピードで侵食していく事態を目にすることになりました。そして2週間後、急き立てられるように、私はイギリス行きではなく、日本行きの飛行機に乗り込んだのでした――。

最後の渡英から数えて約2年ぶりに見たイギリスの街では、(当然ながら)新型コロナウィルスへの注意喚起がいたるところに見られました。その一方で驚いたのは、マスクを着けている人たちの少なさです。今回も直前までしばらく滞在していたウィーンでは、戸外でのマスク着用義務はありませんが、公共交通機関やスーパーの入店時では必須、レストランに入るときにもワクチン接種証明書やPCR検査陰性証明書の提示を求められます。しかし、イギリス(少なくともイングランド)では、列車のなかでも、建物内でも、マスク着用は本人の判断にゆだねられています(その結果、着けていない人がかなりいる)。ワクチン証明書の提示も、いまだ求められたことがありません。

ヨーロッパ(大陸)とのこの温度差は、いったいなんなのか――。少し考えてみたいと思います。

(最初の4枚)ケンブリッジ駅の様子。Social Distancingを呼びかけています。/(次の4枚)ケンブリッジの街。いつも通りの風景です。のどかなケム川の脇で、牛が道路を闊歩していました。

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